温泉用語解説 | 日本温泉協会

温泉用語解説

温泉用語解説

2015年12月11日 公開

温泉用語解説

1.温泉

日本では温泉は「温泉法」によって定義されています。地中から湧出するときの温度が25℃以上であるか、温泉法第2条別表に掲げられている19種類の物質のうち、1つ以上規定値を満たせば温泉法上の温泉となります。また、地中から湧出する水蒸気およびその他のガス(炭化水素を主成分とするものを除く)も温泉に該当します。

2.天然温泉

温泉法の温泉と同様の定義で、人工温泉等の温泉法上の温泉以外のものと温泉法上の温泉の違いを明確にするため、昭和51年に(社)日本温泉協会が天然温泉表示制度を策定しました。用語としては、それ以前から使われていたこともあるようです。
公正取引委員会では、平成15年に温泉の表示についての実態調査を実施し、温泉という表記と比較して「より自然度が高いという印象を与える」強調的な表示であると指摘しています。

3.源泉100%・天然温泉100%

温泉の利用形態で最も自然度が高い印象を与える強調表示。公正取引委員会では、湧出した温泉を加水・加温・循環・濾過することなく利用する場合にのみこの表記が使用できるとしています。なお、この表記を使用する場合は、上記の合理的根拠の提出を求められ提出できない場合は不当表示に当たる可能性が指摘されています。

4.加水

源泉から湧出する温泉に事業者が水道水・井戸水・湧水・河川水・湖沼水・海水等を加えて浴槽に注湯することです。消費者(施設利用者)が浴槽に上記の水を加えることについては、加水とみなさないことになっています。
加水の目的としては、高温源泉の場合に低温水を加える冷却、低温源泉の場合に温水や熱水を加える加温、湧出量の少ない場合に低温水を加える増量または温水・熱水を加える加温・増量併用、源泉の成分を薄める希釈に分類できます。特に高アルカリ性の温泉については、利用許可を出す条件として希釈が義務づけられる場合もあります。加水を実施している場合は、その状況とその理由を明示することが義務付けられています。

5.加温

源泉から湧出する温泉に事業者が熱を加えて湧出温度以上に温めて浴槽に注湯することです。湧出温度が低い源泉の場合に実施されるケースが多くなっています。加温の方法としては、ボイラー等を利用して温泉を直接加温する方法、熱交換器等を利用して加温する方法、温水または熱水を加水して加温する方法等に分類することが出来ます。なお、循環(濾過)装置を利用している場合に浴槽温度の低下を防ぐために熱を加えている場合も該当します。加温を実施している場合は、その状況とその理由を明示することが義務付けられています。

6.循環式・循環濾過式

浴槽に常時新湯を注入することなく浴槽内の湯を吸引等により浴槽外に出し(当該浴槽以外の浴槽の湯も含む)を再び浴槽に戻して再利用する方式です。濾過器等を通して汚れやゴミ等を除去している場合は循環濾過式、濾過器が無い場合は循環式となります。入浴等によって浴槽の湯が減少した場合、断続的に新湯を注入している場合もあります。注入する新湯については、温泉ではないことを明示すれば温泉以外の水源を利用することが可能です。また、温泉を利用する場合においても、温泉への加水および加温は可能ですが、その実施状況と理由の明示が義務付けられています。

7.放流・循環併用式(放流一部循環濾過方式)

浴槽に常時新湯を注入して溢流(オーバーフロー)させていますが、溢流した湯または浴槽内の湯を吸引等により浴槽外に出した湯の一方または両方(当該浴槽以外の浴槽の湯も含む)を濾過器等を通して汚れならびにゴミ等を除去し、再び浴槽に戻して再利用する方法です。注入する新湯については、温泉ではないことを明示すれば温泉以外の水源を利用することが可能です。また、温泉を利用する場合においても、温泉への加水および加温は可能ですが、その実施状況と理由の明示が義務付けられています。

8.温泉かけ流し(温泉完全放流式)

浴槽に常時新湯を注入して溢流(オーバーフロー)させ、溢流した湯を再び浴槽に戻して再利用しない「かけ流し」の状態で、注入する新湯については温泉を利用しなければなりません。温泉への加水および加温は可能ですが、実施している場合はその状況とその理由を明示することが義務付けられています。温泉完全放流式と同義語です。

9.源泉かけ流し(源泉完全放流式)

浴槽に常時新湯を注入して溢流(オーバーフロー)させ、溢流した温泉を再び浴槽に戻して再利用しない「かけ流し」の状態で、注入する新湯については温泉を利用しなければなりません。また、単に「かけ流し」と謳うよりも自然の状態に近い印象を与える強調表示であるため、温泉へ加水することは出来ないことになっています。
なお、公正取引委員会では成分の変化が少ないという観点から加温に関しては可能という見解を示していますが、実施している場合はその状況とその理由を明示することが義務付けられています。源泉完全放流式と同義語です。

10.源泉100%かけ流し(源泉100%完全放流式)

常時浴槽に新湯を注入して溢流(オーバーフロー)させ、溢流した温泉を再び浴槽に戻して再利用しない「かけ流し」の状態で、注入する新湯については温泉を利用しなければなりません。また、「源泉かけ流し」と謳うよりもさらに自然の状態に近い印象を与える強調表示であるため、温泉への加水・加温はいずれもすることは出来ないことになっています。源泉100%完全放流式と同義語です。

「かけ流し」と呼ばれる方式においては、浴槽での温泉の使われ方によって、使用できる用語とできない用語があることをご理解頂けたと思います。

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